沙田美月は化物だよ

火ノ丸相撲 6 (ジャンプコミックス)

火ノ丸相撲 6 (ジャンプコミックス)

表紙の赤の着物がカッコイイ。
もちろん中身もカッコイイとしかいえない。たまにちょっとだけカワイイが出てくるけれども。

この6巻分で1周年突破。物語は1話も弛むことなく熱く鋭く深くなるばかり。本誌でも読む回数はほかの漫画の倍以上だけど、コミックスでも細部まで読み込もうと何度もぺージめくってしまう。ジャンプの紙質・印刷でいい味でてるところもあるけどつぶれて見えにくくなるからね。47番最後のとこレイナさん佑真の腕掴んでる!ありがとうございます!仲間の前でもイチャイチャか!師匠に嫉妬もするしね!
咲ちゃんの妖しさも、この男(漢)の物語の中でかなりのインパクトを放ってる。

修行編からの千葉インターハイ予選。
火ノ丸の修行の舞台・柴木山部屋の厳しさと温かさが胸を打ち、金盛主将にもこれまでと違うと思わせる部長の変化に滾り(地味だが真田さんの反応や口元だけで表情を表してるの好き)、國崎と荒木の対面に心が躍る(あとから分かることだが荒木が一つ年下ってのもイイ)。しかしなんといっても大会前日の改まった決意表明、「始まりの土俵から」火ノ丸と部長のやり取りが大好き。前も言っていたけど1話では「部長を勝たせて」だったのが「部長と勝って団体優勝!」「付き合ってもらうぜ 頂点(さいご)まで」になっていて、火ノ丸の部長への強まった信頼、想いが感じられて堪らないです。
インハイ予選開始からは、ただもう良い、よい、かっこいいと繰り返し読み耽る。決勝1回戦三ツ橋捨て身の覚悟。結果は知ってるのに「勝てぇ!!」て声が出る…。
1回戦で石高の前にあえなく散った川人高。その大河内君。ストーリーの流れとしての最大の道化は彼なのだろうが、しかし意地がある、背負うものがある、調子に乗ってるだけの言い訳の男のままではおかないところに川田先生の愛情を感じる。しかしその上でも結果惨敗で当て馬になってしまう厳しさよ…。相手が悪すぎた。覚醒沙田美月。毎度毎度絶妙な回想に定評のあるこの漫画で、今のところ私の中でナンバーワンをキープしている「新人戦で鬼丸が負けたってよ」からの「相撲好きだったんだ…」。この数ページに沙田美月のこれからの、これまでの生き方が詰まっている。ここを見て「知らなかった…私ってこんなに沙田美月好きだったんだ…」とすら感じた。まあ、たぶん石高では真田元気さんが一番好きなんだけど。
それにしても試合前の火ノ丸との顔合わせの微妙な表情や、天王寺や久世は呼び捨てなのに声に出しても出さなくても「潮君」なとこや、火の丸の宣戦布告の後振り返る目つきには沙田美月の魅力が溢れている。
本誌ではこれからが大将戦。どちらも負けてほしくない。でも引き分けなどない。だからこそ面白い。


最後におまけ4コマ…やっぱり部長天使だ。そんな部長が大好きで抱き付いちゃう火ノ丸かわいい。